5月30日~31日にかけて、日本自治創造学会研究大会に参加してきました。
私はこの学会の会員でもあり、20年の議員経験の中で数回参加した事があります。
コロナウイルスの影響でながらく東京には行けてなかったので、新鮮でワクワクでした。
場所はいつも明治大学。三淵嘉子さんを描いた朝ドラ「虎に翼」
私も毎日楽しみに見ています。三淵さんの卒業された学校でもあり、アカデミーホールの地下で丁度紹介をされていました。
男性も女性も如何なる職業の人も平等なのだと・・
政治の世界はまだまだ厳しく、司法の世界も厳しかったんだろうな・・そこで異論を唱え続けて今があるのだと、改めてその勇気と努力に脱帽です。
1日もの講義は
国と地方の基本的課題 東京大学名誉教授 吉川洋氏
基本的な財政のお話を聞きました。
実質GDPの動向。消費が弱く、少子高齢化。人口減少の問題は大変深刻です。
若い世代が結婚、子育ての将来の展望がを描けなくなっていると・・
日本の債務残高は国債比率で172位。大変高い。今こそ地方で知恵比べ。
子育てしやすいまち。観光、グルメ。インバウンド需要は5兆円。
イノベーションは地域にあるのだと。
「政策議会」の理論と実践 法政大学 土山希美江氏
土山先生は、滋賀県での一般質問の組み立て方や住民福祉に繋がる手法を教えてもらった事があります。
議会運営委員長の時にも一度お越し頂こうと計画しましたが、結局実現しなかった経験があります。
一般質問を追跡して、議会の質問に膨らませていく。質問しただけで終わらせてはいけないとのお話です。
議会が一つに・・これがまた難しいのが現実なんです。
新たな地方議会の創造”議会からの発信” 大正大学地域創生学部教授 江藤俊昭氏
江藤先生もマニフェスト研究会でいつもご一緒です。議会の政策サイクルをつくる。
市民の意見に耳を傾け、議員間討議を行い、政策提言を市に示して、住民の福祉向上に繋げる。
議員の定数を少なくすることが議会改革ではないと私も思っています。
そして、1日目の最後は、
賢く収縮するまち 岡山県美咲町長 青野高陽氏
人口は急激に減っていくこの町を持続させるために、公共施設を次から次になくしていくことで、生き残りをかけた。
人が出来ない事をやることによって、新しい統合した施設建設に着手していった。
そこには、あつい情熱と住民への説明して協力いただくこと。
湖南市と同様、小規模多機能自治センターをたちあげていっているとのことでした。
感銘を受けました。
2日目 急遽国会の関係から、トップバッターは、私が一番興味、期待をしてきた講義となりました。
今、求められる子どもの自殺予防 関西外国語大学外国語学部教授 新井 肇氏
子どもの視察はこの国は大変深刻であることを知らなくてはならない。
その原因はいじめではない。家族からのしつけ、親子関係の不和が大きい。
そして特に小学生は衝動的で、死んだ人は生き返ると思っている人も多いいと・・
芸能人の自殺の影響は子ども達に大きいとされています。
課題は親教育。孤立させない社会。何気なく支え合う地域作りが私は求められていると感じました。
デジタル導入の価値を考える デジタル大臣 衆議院議員 河野 太郎氏
初めて本物を見ました。オーラが煌めいて、その講演はテンポ良く的確に心に響きました。
日本のデジタル化は遅れている。人口減少社会において、その代わりにロボットやインターネットを使ってまちづくりを初めて行くことは喫緊の課題だと私は思います。携帯を持参するだけで、マイナンバーカードが使えて様々な手続きがワンストップで行えるようになるとの事でした。使える人をどれだけ増やすかにかかってくるとは思いますが・・・・
地方自治体と防災DX 国立研究開発法人防災科学技術研究所 臼田 裕一郎氏
能登で起きた地震でのDXを使っての対応がなされたのだと・・
とうとうここまできたのかと・・・
プラットホームを国がつくり、地方はそこに入り、そのシステムを使用して情報を得るのだと。
これからドンドンと進んでいくものと思われます。
私たちもその時代の流れを受け入れる寛容な心構えが私は重要と考えます。
そして最後が・・
「都市の正義」が地域を滅ぼす 東京都立大学人文社会学部教授 山下 祐介氏
大変興味深く聞かせてもらいました。一極集中が人口減少に繋がる。
人が集まるところは子どもは産まれないと・・過激な発想・・
限界集落・・地域間競争をさせることで、一極集中を誘発させるのだと・・
人は生き残るために安全な人が多いところに集まる習性があるとのこと。
しかし、地域は無くならない。知恵を出し合って生き残っていくのだと・・
私もそう思う。都会は刺激的だが、私は田舎でゆったりと過ごしたいと思う。
人との競争、お金儲けはほどほどでいいのだと・・
個々それぞれの人生観の違いかもしれません・・
大変刺激的な今回の研究会。多くの仲間もでき、また新たな気持ちで帰路につきました。
学習は楽しいと心から思います。
湖南市市政に少しでも繋げていきたいと思いました。